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教室ノート〜絵や工作が上達するためのヒント&オススメ工作など♪
8.222018
絵の具の種類によって違う使いやすい筆。子どもたちが使いやすい筆の特徴
当絵画教室では絵の具セットは各自ご用意していただいております。
でね、絵の具セットを購入してお持ちいただいた場合でも、セットの筆が「おや?」って場合もあります。
サクラやぺんてるの一般的なセットをお持ちいただければ大抵問題ないかなって思うんですけど、一度あるお子さんがネットで購入したと言う絵の具セットを見せてもらったら、筆がなぜか平筆ばかり…。
それになぜか購入したばかりでまだ未使用だと言うのに硬くてぼさぼさ…。
ってことがありました。
水入れやパレットは100円ショップのものでもいいですが、筆はちゃんと使う絵の具にあった筆がよいです!
じゃあ、どの絵の具にどういう筆が合っているの?
ってことで、絵の具の種類によって違う使いやすい筆の話と子どもたちが使いやすい筆の特徴について、です☆
絵の具の種類によって使いやすい筆は違う
子どもたちが使う不透明水彩絵の具(学校絵の具)は、粘度が高い状態で使用するので、コシがしっかりした筆でないと塗りづらいです。
じゃあ、どの絵の具もコシが強い筆がいいのか?っていうとそんなことなくて、絵の具によって、またどのように塗るかによって違います。
透明水彩絵の具(不透明じゃない)は、絵の具と混ぜる水の量で色の濃度を調整します。
たっぷりのお水を使ったにじみやぼかしが透明水彩の特徴的な技法でもあるので、毛質が柔らかい筆を使うことも多いです。
また、子どもたちが使う筆はナイロン筆が一般的と思いますが、透明水彩絵の具の場合は、セーブルとかリス毛など獣毛の筆を使う場合が多いと思います。
獣毛と言っても、透明水彩ではセーブルとかリス毛が一般的と思いますが、油絵の具の場合は豚毛など硬めの筆も使います。
ちなみに、アクリル絵の具で獣毛の筆を使うと痛みやすいので向いていません。
っていうか、アクリル絵の具って獣毛じゃなくてもすごく筆が痛みやすいので、獣毛などの高価な筆は使わない方がいいです。
…と言った感じで、使う絵の具によって使いやすい筆は違います。
もちろん、この絵の具はこの筆!って決まりがあるわけでもないですが、絵の具にあった使いやすい筆を使うことは大事です。
子どもたちが使う不透明水彩(学校絵の具)で使いやすい筆の特徴
子どもたちが使う不透明水彩絵の具(学校絵の具)は、粘度が高くてチューブから出したばかりだとネト~ってしています。
これをパレットで水と混ぜて使いやすい濃度にしてから塗るわけですが、水と混ぜる加減はちょっとトロッとするくらいがちょうど良いと思います。
チューブから出したままだとベトッとし過ぎ、あまりに水が多いと水っぽくて物足りない仕上がりになります。
不透明水彩は「水で色の濃度を調整するのではなくて、白い絵の具を混ぜることで調整する絵の具」なので、常に絵の具液の濃度は一定のトロッとした感じになります。
ちなみに、絵画教室の子どもたちには、マヨネーズだと濃過ぎ、ジュースだと水っぽ過ぎ、飲むヨーグルトくらいにしてね、って言っています(笑
さて、この比較的粘度がある状態で使うことが多い絵の具の場合、筆が柔らかいとすごく塗りづらいです!
絵の具の粘度に筆が負けてしまうと言うか、コシがない筆だと塗りづらいためにどうしても絵の具液が水っぽくなりがちです。
ということで、子どもたちが使う不透明水彩絵の具(学校絵の具)で使いやすい筆は
- コシがあってしっかりしている
- 筆先が整っている
筆が良いと思います。
ぺんてるの回し者ではないですが(笑
絵画教室の生徒さんが新しく筆を購入される際にオススメしているのは「ぺんてるのネオセーブル」です。
↓これ
この筆はコシが程よくしっかりしていて、筆先がまとまっていて使いやすく、大中小3本セットで600円程度と値段も手頃でおすすめです。
私もアクリル絵の具で描く時はこの筆を使っています(^^
子どもが絵の具をうまく塗れないのは筆のせいかも?
当教室では、おすすめの筆はありますが別に強制ではないので、基本的にはご自宅にあるものがあればお持ちいただいて使えそうなら使ってもらいます。
で、「これはどうも使いづらい」って場合は新しく揃えていただきます。
子どもたちが描く様子を見ていて
- 絵の具液が必要以上に水っぽく、絵の薄塗りの印象になりがち
- 絵の具液のちょうど良い濃度を説明しても改善されない
- 絵の具を塗る時に、上手な塗り方を説明してもはみ出る
って場合は、筆が合っているか確認しましょう。
子どもたちに
「筆が使いづらかったら言ってね」
っていっても言いません。
なぜなら、その筆しか使ったことがなければ「どういう状態が使いやすくて、どういう状態が使いづらいのか?」
子どもたちには判断できないからです。
私の方が描いているようすや作品を見て「筆に問題があるな」って思った場合は、教室で使っている筆を使ってみてもらって違いを実感してもらいます。
子どもたちが使う不透明水彩絵の具の場合どうにもやっかいなのが、めっちゃフニャっている筆…。
とはいえ、この筆だってお水をたっぷり含ませてさーっと塗ったりするには使いやすかったり。
使う絵の具、使い方にあった筆を使うって大事です。
お子さんの絵が、いつも薄塗りで水っぽい、はみ出してうまく塗れない、って場合は、筆のせいかも?
って、ちょっと疑ってみるといいと思います。
絵の具の特性にあった筆で絵の完成度が変わる
小学生が使う不透明水彩絵の具(学校絵の具)はある程度の粘度がある絵の具液の方がいいので、筆はコシがある方がいいわけですが、そもそも筆先のコシとは?
ということで、絵画教室で保護者の方から「どんな筆がいいですか?」ってご質問いただいた場合は、柔らかい筆とコシがある筆両方を触っていただき、コシがあるとはこういう状態、と言うのを確認していただきます。
子どもたちも、体験してみなければ
- どういう状態がコシがある筆なのか?
- 自分が使っている絵の具で使いやすいのはどんな筆なのか?
わからないのです。
分からないまま使っていてうまく塗れない…
で、本人がイヤになったり、一生懸命やっているのに「もっと丁寧にやって」なんて注意を受けるのは残念な話ですよね。
子どもたちが使う絵の具のちょうどいい絵の具液の濃度にあった筆を使う、しっかり筆先が整った筆を使う、っていうことと使いにくい筆をつかうのでは、作品の完成度にも大きな違いができます。
時々、「この筆じゃ私もうまく塗れない!」みたいな筆を使っている子もいますから…。
絵の具の特性にあった筆を使うこと、使いやすい道具を使うことで絵の完成度も変わります。
パレットや水入れは100円ショップのでもいいですけど、筆だけは絵の具にあった使いやすい筆を選んでくださいね!
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