教室ノート〜絵や工作が上達するためのヒント&オススメ工作など♪
7.172018
子どもたちにも教えたい、著作権ついて
絵を描いていて、どうしても何か資料を見ないと描けないときってでてきます。
さて、その時資料を調べて写真やインターネットの画像を見て描くわけですが…
写真見て描いていいの?
まねっこにならないの?
っていう疑問がわいてくると思います。
といいますか、こういう疑問がわくことってすごく健全な精神だと思います(^^
簡単にコピーができて海賊版とかがあふれてて…って世の中で、「人の作品を自分のものにしてはいけない」って精神を持っていることは素晴らしいですよね。
…ってことで今回は、「子どもたちにも教えたい、著作権について」です。
マンガやゲームやアニメのキャラクターは誰かの作品
絵画教室あとりえ・おーぱるでは
教室の時間の制作では「アニメやマンガやゲームのキャラは描かない」
ってことになっています。
例えば父の日のプレゼントの工作でお父さんが好きなゲームのキャラを描いていい?
なんて場合はOKなのですが、基本的には教室で制作するときは人が考えたものではなくて自分が考えたものを描く、ってルールです。
もちろんね、遊びでラクガキする時なんかは自由に好きなキャラでも何でも描いていいんですよ(^^
では、なんで絵画教室ではダメなのか?っていうと
自分の発想力を生かして伸ばして欲しい
っていうのが第一ですが、
ゲームやマンガのキャラクターは誰かの作品である
という著作権からくる考えを教えたいってことがあります。
そこら中にあふれているマンガもいろんなキャラクターもゲームも、なんかもうあるのが当たり前で…
みんな誰かの作品なんだよって意識、子どもには持ちづらいですよね。
著作権とは
著作権と言う言葉、大人の方なら知っていると思います。
子どもも高学年くらいになると社会科で習うかな〜?
著作権とは…
美術作品、音楽、小説など文章、ゲームやアニメの作品やでてくるキャラクター、などなど、どんなものも誰かが作ったものです。
作った人の考えや気持ちを作品として表現したものなんですね。
こういった表現されたものを「著作物」といい、著作物を作った人を「著作者」と言います。
著作権と言うのはこの著作物に対する著作者の権利を守る法律なのです。
著作権と言うのは大きく二つに分かれています。
ひとつは著作人格権、もう1つは著作権(財産権)です。
著作人格権とは
著作人格権は、著作者の権利を守るものです。
- 公表権…著作者は、著作物を公表するかどうか、どのような方法で公表するか、決める権利があります。
- 氏名表示権…自分の著作物に氏名を表示するか、どのような表示にするか決める権利があります。
- 同一性保持権…著作者は自分の著作物について勝手に誰かに変更されない権利があります。
ということなので、
- 作品を創った人に断らないで作品をみんなに見せてしまう
- 作品を創った人の名前を勝手に公表してしまう
- 作品を創った人の了解がないのに勝手に作品を変更してしまう
といった、
作った人に断らないで勝手なことをしてはいけませんよ、って法律です。
作った人の名誉や社会的な評価が傷つけられるような作品の使い方をしてはいけません。
ってことなのですね。
ちなみに、あとりえ・おーぱるに入会するときは最初に教室規約をお渡しするのですが、
- 生徒さんの作品はホームページや教室の案内などに掲載させていただきます。
- 生徒さんの名前など個人情報については「Aさん」「Bさん」といった形にして勝手に公表しません。
といった記載をしていますが、生徒さんの作品をホームページなどに記載することに関しては、生徒さんの作品は教室のものではなくて生徒さん個人のものである、という考えから、「著作権」にたいしての同意をお願いするものです。
お名前を公表しないってことに関しては、著作人格権の「名前を勝手に公表しない」っていうのもそうですが、主に個人情報を守るためっていうのが主たる理由です。
著作権(財産権)とは
著作物には様々なものがあります。
その著作物の内容によって著作権(財産権)と言うのは細かく決められています。
例えば、絵に関わるものだったら「複製権」と言うのがあります。
絵やイラスト、写真や画像など、作者に断らずに勝手にコピーして販売したり、勝手にインターネットに掲載したり、利用してはしてはいけません。
ってことですね。
その他、上演権・演奏権、上映権、展示権、口述権、公衆送信権…などなど、10以上の著作物の種類によって分けられ、それぞれの権利の内容が決められています。
子どもたちが絵を描く場合
子どもたちが絵を描く場合、誰かの作品からヒントを得て描くこともあると思います。
いろいろな絵や、いろいろな人の作品を見てインスピレーションを得るってとってもいいことですよね(^^
いいな、って思っている絵とたまたま似ちゃうってこともあると思います。
いいなって思えば心の中に強く印象が残るわけですから、それが自分の表現にでてくることは当然あります。
なので、
インスピレーションを得た
ヒントをもらった
ってことと
マネをした
ってことの違いを子どもに説明するのは難しいのですが、絵画教室での対応としては
- 描くものの形状がわからない場合など資料で調べるのは良い
- 他の創作物からから発想のヒントをもらうのは良い
- 誰かの絵や写真をそのまんままねっこするのはダメ
- テレビやアニメやゲームのキャラをそのまま絵に登場させるのはダメ
というルールにしています。
例えば動物を描こうとして、写真を見て形を確認しながら描くのは良いです。
だって、いきなり水牛を描こうと思って何も写真を見ないで描ける人ってなかなかいないですよね?
絵を描くにも資料は必要なものなのです。
でも、動物の写真を背景も構図も色も何もかもそのまんま絵にしたら、それは自分の作品にはなりません。
あと、もちろん絵画教室としては絵の練習として「模写」「写真を見て描く」といった内容もあります。
その場合は、誰かの絵や写真を見てそのまま描く場合は、良い練習になるけど自分のオリジナルの作品にはならない、と言った説明はします。
あ、あとね、普段描く分にはさほど問題にならなくても、コンクールに出すとかって場合は特にうっかりゲームのキャラなんか登場させてはダメですよ。
誰かの作品も自分の作品も大切なもの
著作権って、私はデザインやイラストの仕事を長くやっていたので、結構昔から知っているのですが、まだまだ知らない人が多いのではないかと思います。
でもね、これだけインターネットが発達していて子どもも自由にパソコンを使っちゃう時代、悪気なく簡単にコピペで誰かの著作物をコピーできてインターネットにアップできちゃって…。
だからこそ、子どもたちにも知っておいて欲しいなって思います。
絵画教室では大抵はみんな自分のアイデアを出すことを楽しんで描いていますし、普段は「マンガやゲームやアニメのキャラはダメ」ってくらいですけれどね(^^
なんでダメなのか?っていう説明をちゃんとしたほうがいいと思います。
あとね、著作権は誰かの作品を守るものでもありますが、自分や自分の作品を守ってくれるものでもあります。
子どもの皆さんが描いた作品もちゃんと著作権で守られているのです。
先ほど、絵画教室あとりえ・おーぱるでは
生徒さんの作品はホームページや教室の案内などに掲載させていただきます。
って、皆さんに了解を得ていますよ、って書きました。
だけど、誰か知らない人が絵画教室あとりえ・おーぱるのホームページから勝手に子どもたちの作品の画像をコピーして持っていって、自分のサイトにアップして使っちゃうのはダメなんです。
著作権についてよく知らないで、悪気なくてコピペしちゃっている人、大人でもいるのではないかな?って思います。
これからさらに、インターネットが発達していく未来を生きていく子どもの皆さんに、人の作品を大切にし、自分の権利や作品も守る、ってこと、知っておいてもらうといいのではないかなって思います(^^
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