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教室ノート〜絵や工作が上達するためのヒント&オススメ工作など♪
8.92018
子どもが絵を描く時、困ってしまう言葉?「自由に描いていいよ♪」
ちょっと前に、
子どもの絵に対して言ってはいけない褒め言葉?褒めるときのポイントとは…
という記事を書きました。
これを書いた理由はインターネットで「子どもが絵を描く時に言ってはいけない言葉」として
- 上手だね
- 自由に描いていいよ
の2つが上げられているのを読んだからなんです。
で、今回は「自由に描いていいよ」って言葉について書きたいと思います(^^
「自由に描いていいよ」言われると…
先日、高学年の子が当教室のイベント「ラクガキ大会」のときにいっていたのですけど、
「自由に描いていいって言われると、いつも好きなマンガのキャラとかばっかり描いちゃう。
教室だといつもテーマがあるから、そこから何描こうかな?って考えられるからアイデアがいろいろでるんだけど」
だそうです。
ラクガキ大会っていうのは当教室で毎夏開催している、みんなで大きな紙の上に乗ってラクガキするイベントです(^^
普段の絵画教室のとき制作は、アニメやマンガやゲームのキャラクターなど既成のものは描かない、自分で考えた物を描くってルールがあります。
でも、ラクガキ大会のときは自由♪
子どもはだいたい自由に描いていいよ、って言われたら、好きなマンガやアニメやゲームのキャラ、いつも描いている女の子、虫や乗り物、パッと思いついたなんかテキトーなもの、などなど、を描きます。
だって、自由に描いていいんだから、自由気ままに描きますよね!
それがまた楽しいらしい(笑
とはいえ、学校で描くときとか、夏休みの宿題とか、ラクガキじゃなくてきちんと作品として描かなくてはいけない場面ですみっこぐらしのキャラクター描いたら…
多分ダメって言われるでしょうね~(^^;
だって、自由に描いていいよって言ったじゃん!
って、子どもたちのブーイングが聞こえてきそうですが(笑
だから学校の宿題などで「自由に描いていいよ」「テーマは自由」って言われると困ってしまう、って言う子、結構多いのです。
子どもたちがワクワクするような、普段考えないようなテーマを投げかける
子どもたちは「自由に描いていいよ」って言われると困っちゃうわけですが…
子どもはまだ生きてきた年月が短くて経験の数も少ないんだから、当然と言えば当然。
けして、「自由に描いていいよ」って言われてアイデアが出ないからって想像力がないわけではありません。
何かテーマを決めてくれたら考えやすいのに…
そう!
テーマが必要なんですね。
思いつくままに描いて完成度が高い作品を仕上げきるには、ある程度の経験や知識が必要。
一部の天才的な子はできるかな?
でもね、絵画教室でたくさんのお子さんを見ていて思うのですけど…
自分が普段思いつくこと・いつも自分が描いているもの、など、いつもの自分の枠組みを飛び出して自由に発想するには、幅広く考えるって経験を積み重ねることが必要なんじゃないかな。
いつもと違う発想をする経験を積み重ねることによって、子どもたちは豊かな発想をするようになるんだな、って思うことホントに多いです。
なので、いきなり「自由に描いていいよ」じゃなくて、有意義なテーマがあった方が、そのテーマをもとに想像を膨らませて描きやすいのですね。
というわけで、あとりえ・おーぱるでは「子どもたちがワクワクするような、普段考えないようなテーマ」を投げかけるようにしています。
子どもたちが
- 「今日は何を描くの?」ってワクワク楽しみするテーマ
- 「おもしろそう!」「どんな風に描こう?」って発想を膨らませられる、いつもの自分じゃあ考えないようなテーマ
を投げかけること。
これを繰り返しているうちに、子どもたちは例えば「自由に描いていいよ」って場合も、
「じゃあ、自分はどんなテーマの絵を描こうかな?」
って考えることができるようになるのでは?と思います(^^
「自由に描いていいよ」は教える側がラクなだけ?
自由に描いていいよ
っていうから、マンガやゲームの絵を描いたら不評だった…
夕ご飯何が食べたい?
なんでもいいよ
っていうからあるもので適当に作ったら不評だった…
あのね、あとで文句言うなら肉がいいとか魚がいいとか、和風がいいとかイタリアンがいいとか、何でもいいからいってよね!(怒
って例えるとわかりやすいでしょうか(笑
「自由に描いていいよ」は言うなとは言わないけど、子どもたちにもっといろいろな発想をしてもらいたい、想像力を豊かにしてもらいたい、って思ったら、絵画教室としては
「自由に描いていいよ」
は、ないかな〜…
って、個人的には思っています。
実際には教える側は「自由に描いていいよ」だったらラクです(^^
だって、毎回紙を配って「自由に描いていいよ」って言えばいいだけですから。
でも、それだったらお家でもできるし、教育の放棄なんじゃないかな…
って、批判されそうなこと書いちゃいましたが、あくまでも私の個人的考えを言うことでご理解お願いいたします。
子どもはあくまで自由に描くべき!って考えを否定しているわけではありませんm( _ _ )m
「自由に描いていいよ」で困ったら…
というわけで、例えば学校の宿題などで「自由に描いていいよ」って言う場合は、闇雲に「何描こう」って考え始めないで、まずはテーマを決めましょう。
大きな区分けから
- 静物画にするのか?
- 生活のようすを描くのか?
- 創作にするのか?
さらに
静物画だったら
- モチーフは何にするのか?
生活画だったら
- 日常の1コマを描くのか?
- 旅行の思い出を描くのか?
- それとも?
創作だったら
- 自分が好きな物・ことは何か?
- その絵にはどんなストーリーが考えられる?
- などなど
とさらに細分化して決めていくと考えやすいのではないかなって思います。
創作に決めたはいいけど、何描こう?
創作で描くことに決めたけど、じゃあ何描こうかな?って場合は
- インターネットや本でヒントになる言葉がないか?
- 最近読んだ本、見た映画でおもしろかったのは?
- 最近出かけた場所や思い出に残った出来事は?
- 自分が好きな物は何?
- いろいろな写真や図鑑を見て、ピピッと来る物はないか?
…
など、自分に問いかけかけながら探してみて、ちょっとでも心に引っかかったことはメモしましょう!
ちょっと「いいな!」って思ったことも、次の瞬間には忘れていたりするのが人間(私?)
箇条書きでいいのでとにかくどんどんメモしましょう。
1人ブレインストーミングじゃないですが、心に引っかかったことをどんどん書き出していくと、その中から自分の「これ!」ってものが見つかりやすいのではないかと思います。
で、そのテーマに必要な資料を集めてから制作に取りかかりましょう。
経験の積み重ねが自由を獲得する
「自由に描いていいよ」って言われるとこまっちゃう…。
どういう風に考えて、何を描くか決めればいいんだろう?
これって、発想の問題でもあるし、決断の問題でもあるように思います。
- 自分で考えて
- 自分で決める
それを学んでもらいたい、って言うのが「自由に描いていいよ」っていう課題の神髄かもしれないですね(^^
とはいっても、いきなりゼロからその神髄に迫るのが難しい場合は、さまざまな「子どもたちがワクワクするような、普段考えないようなテーマ」に取り組むことで、
- どのように内容にするか、考えて組み立てる力
- 無数にある選択肢の中から自分で選んで決断する力
を身につけていってもらえるといいな〜…と思っています☆
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