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教室ノート〜絵や工作が上達するためのヒント&オススメ工作など♪
5.122019
子どもたちの創作絵本「しずくを笑わせる大作戦」
絵画教室あとりえ・おーぱるでは、毎年創作絵本の制作に取り組んでいます。
さて、絵本作りを数回経験し高学年にもなってくると、絵本…ていうよりもライトノベルと言うのでしょうか?
ティーン向け小説や少女マンガのようなテイストの作品を描く子も出てきたりします(^^
今回ご紹介する作品も、絵柄もお話も文体も、小学生が制作するにはちょっと大人っぽい感じでしょうか。
作者は制作当時小学5年生ですので、自分がまだ体験したことない中学生の学校生活を想像で描くのだからスゴいですね!
さてさて、どんなお話でしょうか?
しずくを笑わせる大作戦
ある中学校に、ま……ったく笑わずあまり話さない女の子がいます。
名前は水田静句といい、友だちもいないそうです。
静句が知らないところでは静句は人気者ですが…。
「おーい静句!!寝てるの?」
「・・・・・」
「ハァ、ねー、また静句がボーッとしてるよ」
「またぁ?起きてるみたいだしさ、外行こうよ〜」
「ねぇ、みんな、静句を笑わせてみようよ」
「お!!いいじゃん!!」
「じゃあ決まり!!ついでに話させても勝ちね」
「OK〜」
「じゃあ私ね。静句、この前友くんが家にヘビ持ち帰って大激怒されたんだって」
「・・・・・」
静句は何も言いません。
「うっ、くやしい」
「じゃあ、うち!!静句!!うちこの前猫の人形欲しいなーと思いながら歩いていたの。そしたら空から猫の人形が降ってきたの!!」
「・・・・・」
静句は何も言いません。
「えー、手強い!!」
「何やってんの?」
「あっ、友。今静句を笑わせるゲームしてる」
「話させても勝ち!!」
「へ〜、面白そう。オレもやっていい?」
「いーよー」
そうこうして友も参加しました。
「オレは…。この前海に行って浮き輪で浮いていたら父さんと母さんがいなくてさ。
探してたら係の人に連れて行かれてアナウンスは言っちゃって親来てさ。
どこ言ってた?って聞いたら、荷物取りにいってたってめちゃくちゃ怒られた」
「あっそ…」
「そーだいなストーリー…、って、ナンデ今海?」
「・・・・・」
「ほらー、笑わないじゃん」
「私たちもやりたい!!」
「OK」
…すると、
ガラッ
「ホラ、座って。授業始めるよ」
「ハーイ。先生もやる?静句笑わせゲーム」
「人で遊ばないの!!」
「「先生気になんないの?静句の笑顔」
「う…。きっ気になる…」
「でしょ〜?!」
「じゃあ、数学変更して人間観察にしますか」
「よっしゃー!!」
と、皆が喜ぶ中、数学が楽しみなは静かにため息をつくのであった…。
「よーし、先生からね!!
じゃあ〜……、この前粉を入れ物に入れる時に、黄色の粉と間違えちゃって、エヘへ」
「・・・・・」
静句どころかクラス中で完全スベッてます。
「www」
「ごまかすなぁ〜」
「ま、まぁ、図工もかねて水田さんの笑顔絵がいてみますか」
「ハーイ、ワーイ」
「水田さんは何でもOK。自画像描いてもいいですよ」
「……ハイ……」
・・・・・
「でーきーたー先生〜」
「じゃぁ、見せてください」
「フフフッ」
「先生ー、何笑ってるの?ホラ静句見てよ」
チラッ
「怒……」
「え…、あっと、どれも静句さんに似て美人だよね〜え?ね?みんな?」
「わ〜、みんなの絵、似てる〜」(棒読み)
「怒」
「あー、どうしよどうしよ〜」
「静句怒ってる〜」
静句は黙って動きません。
「なーなー、みんな続きしようぜ?」
「そーそー、次なんかあるやついるか〜」
「うるさい…」
「え!」
「うるさい……」
「誰かなんか言ったか?」
「だーかーらぁ、お前らうるさいって言ってんでしょ?!こっち本読んでるんだよ?」
シーン…
「静……句
「はっ」
シーン
静句は我に帰ったように静かになりました。
「あっゴメンなさいゴメンなさい」
「えええ?なんで静句があやまんの?」
「・・・・・」
「まっ、こっちもごめんなさいね」
「静句、本じゃましてゴメン!」
クラスのみんなは次々にあやまっています。
すると静句は
「・・・・・」
「えっ水田、頬赤くなってる」
「あ、はずかしーんでしょ?」
コクコク
静句はうなずきました。
「えっと、静句笑わせていい?」
「……わっ私を笑わせて…みっみなよ!!」
「いいの?」
コク
「「やったな!!」
「じゃあ、静句の大切なのを探すよ!!」
「なんで?」
「人って大切なの見るとニコッとなるじゃん」
ポロッ
静句のポッケから1枚の写真が落ちてきました。
「あわわわわ」
「ん?静句妹いたの?」
「しかも赤ちゃん!!」
「マジだ!!」
「いいって!!三時に来るそうよ」
「やった!!あと5分」
「これで終盤」
みんな(静句も含む)がワクワクしている、中学生は…。
「ああ、今日の午後の授業が終わっちゃった……」
と1人で悩む先生であった。
「あ、来た」
ガチャ
「おじゃまいたしまーす」
来たのは静句の母と妹。
「わわ、かわいー!!」
「名前なんて言うんですか?」
「笑菜だよ〜」
全員が静句にメロメロ…ではなく、静句の妹にメロメロです。
「はっ!!静句は!?」
ニコッ
静句は優しい笑顔です。
「やった!!」
「作戦成功です!!」
「あっ、静句がしゃべった!!」
こんなそーどーがあってから、静句は笑顔とおしゃべりを絶やさない女の子になり、学校の人気者になったそうです。
(終わり)
今どきティーンっぽいセリフの会話で、物語が進むわけですが…
もうね〜、文字数多いし、今風な言い回しとか〜
文章書き起こすのが大変!(笑
でも、自分がまだ体験していない中学校生活を物語にしちゃうんだから、すごいな〜って思います(^^
作者はまだ小学生ですが…
近い未来の中学校生活が、こんな風に楽しかったらいいですね!
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