教室ノート〜絵や工作が上達するためのヒント&オススメ工作など♪

子どもが水彩絵の具を上手に使えるようになるには?水彩絵の具を使うときのコツ

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水彩絵の具は小学校だと2年生か3年生くらいから使い始めるようですね。

ですけど、そうそう頻繁に使うわけではないので、水彩の具の使い方のポイントがわかっていなくて苦手意識を持ってしまっている子もいます。

そこで今回は「子どもが水彩絵の具が上手に使えるようになるには?水彩絵の具を使うときのコツ」です☆

ここに書く内容は、私が絵画教室をやっている中で感じたこと、子どもたちに知ってもらうと絵を描くことがもっと好きになるのではないかな、と思ったことなどを書いております。
違う考えの方を否定する内容ではありません。
自分とは違う意見を不快に感じる方は、そっとページを閉じてくださいね(^^

水彩絵の具を上手に使うコツその1…パレットには最初から色をたくさん出すこと

子どもだけじゃなくて大人の人もなのですけど、パレットに5色しか出してないとその5色だけで、7色しか出していないとその7色だけで描こうとする傾向があります。

人間というのは本質的に無精なところがあるのかなぁ、などと、自戒を込めて思うところです。

または、自分の絵の完成図が想像できていないということもあるのかもしれません。

「こういう絵にしたい、ここはこういう色合いにしたい」と自分が描きたいものが頭の中で想像できていれば、その想像を実現するために必要な色がパレットになければ新しく色を出すことになります。

でも、完成が想像できていない場合は、自分がどの色を使いたいのかわからないので「パレットを見て、出ている色の中から選ぶ」という選択になることはあるでしょう。

で、あるならば…

パレットには最初からたくさんの色を出したほうがいいです。

パレットの色を見て触発されたり、この色にしようかな、この色はどうかな、てアイデアが膨らむことは多々ありますから。

パレットには最初から12色、または黒以外の11色をちゃんと出しましょう。

選択肢が増えることで色彩豊かな絵を描きやすくなります。

色鉛筆などの他の画材を混在させて使う場合などはケースバイケースですが、水彩絵の具だけで着色する場合は特に、いろいろな色を最初からパレットに出してから描くようにしましょう。

 

水彩絵の具を上手に使うコツその2…絵の具液の濃度をちょうど良い具合にすること

絵の具液の濃度は描くときの描きやすさや完成度を左右するのでとっても大切です。

子どもたちが使う不透明水彩絵の具の場合は、チューブから出したままだとかなりねっとりしてますので、パレットの広いところに取ってお水とちょうど良い具合に混ぜて使います。

パレットの周囲に並んでいる小さなスペースは絵の具を出すところで、広いスペースは絵の具を水や他の色と混ぜるところです。

いきなり広いスペース(混ぜるところ)に絵の具を出さないで、小さなスペース(絵の具を出すところ)に出した絵の具を筆でとって、広いスペースで混ぜ合わせてくださいね。

筆で絵の具を取って少しずつ混ぜ合わせる、ということをしないと、思ったような混色ができなかったり、使う以上の大量の量の絵の具液ができてしまいます。

でもなぜか…、何度言っても、ちょっとずつ筆で絵の具をとって混ぜる、ということをしないで、いきなり広いスペースに絵の具を出してしまったりする子はいるんですよね(^^;

で、思った色ではない大量の絵の具液ができてしまったり💦

もったいないよ〜…

そのような場合は、その都度何度も丁寧にアドバイスするようにしています。

さて、この絵の具を水と混ぜる時の「ちょうど良い具合」なのですが、不透明水彩絵の具の場合は、子どもたちには「飲むヨーグルトくらいの濃さ(濃度)」と説明しています。

ジュースくらいだと水っぽ過ぎて、絵の仕上がり具合が水っぽく物足りない感じになってしまいます。

マヨネーズくらいの濃さ(濃度)だとねっとりし過ぎて、塗りづらいし、筆が滑らかに滑らないと紙の上でムラになったりかすれたりしてしまいます。

この使いやすさや仕上がった時の見た目の完成度は、実際に子どもたちに体験してもらうと、なるほど、このくらいの濃さが塗りやすい、完成した感じもきれいだな、って言うことがわかってもらえます。

ただ、言葉で説明するときは

「ジュースくらいだと水っぽ過ぎ、マヨネーズくらいだとベトベトし過ぎ、飲むヨーグルトくらいだと滑らかに塗れるよ」

と説明しています(^^

水彩絵の具を上手に使うコツその3…塗る色の順番は明るい色薄い色から、塗るものの順番は主役から塗ること

絵の具を塗る色の順番としては、白や黄色などの明るい色、薄い色から塗り始めます。

濃い色を最初に塗って後から薄い色を塗ろうとすると、薄い色の方に濃い色が混ざってしまったり、先に塗った濃い色の汚れがついたり、色の濁りの原因になります。

また、薄い色を塗った上から濃い色は塗れますが、濃い色の上から薄い色は塗れません。

なので、色の順番としては明るい色、薄い色の絵の具から塗り始めます。

塗るものの順番としては主役から塗ります。

色の順番としては薄い色明るい色から塗るわけですが、背景色が一番薄い色だからといって背景から塗るってことじゃなくて、やっぱり自分が描きたいもの(主役)から塗った方が良いです。

水彩絵の具を上手に使うコツその4…隣同士の色は乾いてから塗ること

  • 絵の具は濡れているとにじむ
  • 乾いているとにじまずにシャープに描ける

これは単純な話しなのですが、子どもたちは案外わかっていないようです。

先に塗った色が乾いていないうちに隣の色を塗ってしまってにじんだり、色が混ざったり…。

また、重ねて塗る場合も、先に塗った色が乾いていないうちに次の色を重ねて滲んでしまったり…。

わかりやすい例としては、

  • 顔の色を塗って、乾いていないうちに髪の毛を塗ってしまい、色が混ざって顔が汚れたようになってしまう
  • 顔の色を塗って、乾いていないうちに目を描いてしまい、目が滲んでしまう

と自分の思惑とは違う結果になり「絵の具は難しい」と感じてしまう場合が結構あります。

絵の具は濡れているとにじむ、乾いているとにじまずにシャープに描ける、これはとっても大事です!

なので、「にじませたくない場合は、隣同士の色は最初に塗った色が乾いてから次の色を塗る」と説明しています。

特に子どもたちが使う不透明水彩絵の具は、透明水彩と違ってにじみやぼかしを使った描き方をしない場合が多いので、隣の色が乾いてから塗ることが大事です…

というと、一カ所塗ってそこが乾くまでじーっと待ってる子がたまにいるのですけど(笑)

一カ所塗ってその場所が乾くのを待つ間は、お隣ではない別の場所を塗っていましょう。

水彩絵の具を上手に使うコツその5…道具は使いやすく配置すること

道具を使いやすく紙などを汚さないように配置する、きちんとした姿勢で描く、っていうのも大事です。

「上手に絵の具を使うために役立つ、机の上の道具の置き方と描くときの姿勢」

に詳しく書いていますので、ご覧くださいね。

水彩絵の具を上手に使うコツその6…道具やお水はきれいに使うこと

色は三原色全部を混ぜると黒に近い色になります。

また、絵の具の性質として、絵の具と絵の具は混ざり合うと彩度が落ちる、という性質があります。

もちろん、落ち着いた色を作りたい、こういう色を使いたい、と思って混色する場合はいいのですけど、混色するつもりはなかったのにパレットに残っていた絵の具が混ざって変な色になっちゃった、ということは子どもの場合よくあります。

思わぬ色が混ざり合わないように、道具やお水をきれいに使うことは大事です。

詳しくは、

「なぜ三原色以外にも絵の具があるの?絵の具の混色のコツ」

に書いています(^^

まとめ

「子どもが水彩絵の具が上手に使えるようになるには?水彩絵の具を使うときのコツ」をまとめますと

  • パレットには最初から色をたくさん出すこと
  • 絵の具液の濃度をちょうど良い具合にすること
  • 塗る色の順番は明るい色薄い色から、塗るものの順番は主役から塗ること
  • 隣同士の色は乾いてから塗ること
  • 道具は使いやすく配置すること・道具やお水はきれいに使うこと

となります。

絵の具も道具ですから、「使ってみて、初めてわかること」「何度も使ううちに会得できること」があります。

なので、苦手意識を持たないでどんどん絵の具を使うことが大事なのでは、と思っています。

ですけど、使い方の基本的なことやちょっとしたコツを知らないばかりに、絵の具に対して苦手意識を持ってしまっているお子さんはとても多いように感じています。

ちょっとした使い方のコツで「絵の具ってなんか難しい…」なんて思ってたのが、自由に表現できる楽しい道具になりますよ♪

ぜひ水彩絵の具を楽しんで使ってくださいね!

 

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