教室ノート〜絵や工作が上達するためのヒント&オススメ工作など♪
5.312018
静物画の陰影を描く〜影ってどこにあるの?
静物画を描くとき、モノの形に陰影をつけて描いたり、モノが置いてある影を描いたり…
といったことで形や立体感を表すことができますが、子どもたちが静物を描く時にちょっと難しく感じるところかなと思います。
ある程度年齢が上がれば影に対する認識もでてきますが、特に低学年のお子さんいとっては難しいもの。
そこで今回は子どもたちが静物画を描くときの影についてのお話です。
ここに書く内容は、私が絵画教室をやっている中で感じたこと、子どもたちに知ってもらうと絵を描くことがもっと好きになるのではないかな、って思ったことなどを書いております。
いろいろな考えの方がいらっしゃると思いますが、違う考えの方を否定する内容ではありません。
自分とは違う意見を不快に感じる方は、そっとページを閉じてくださいね(^^
影はどこにあるの?
子どもたちに影の説明をするとき、
「みんなの影はどこにある?」
って聞いてみます。
「影が頭の上に付いている人~?」
太陽や電気など、頭上から光が当たっている場合は影は自分の下にありますよね。
「じゃあ、床が電気になっていれば天井に影がつくよね」
そうですね(^^
静物画を描いているときは室内なので、天井からの電気に照らされて影はものの下にできます。
ただ、
影=下にできる
って方程式みたいに覚えるんじゃなくて、
実際の影を見て影の形や影のつき方をしっかり確認してもらいます。
天井からの光だけじゃなくて窓からの光や、真上からだけじゃなくて斜めから光が当たる場合もあるし、描く場所や状況によって同じモチーフでも影のつき方は違います。
どういう形の影なのか?
どこからどこまで影が付くのか?
どれくらい強い影なのか?
っていうのは実物をしっかり見て描かないと、実物とは違う形に影を描いてしまうことがあります。
また、実際のモチーフは立体なのでモチーフの下に影が付くわけですが、絵にしたときは平面になるので、平面上のどこまでが上でどこからが下ってことになるのか?わからなくなることもあるようです。
↓実際の影は左、でも、描いている時についついリンゴの輪郭に沿って上の方まで影を描いてしまう…
なんでこのようになってしまうかって言うと、実物のモチーフの影をよく見て描いていないから。
ちゃんとモチーフの影の様子を見ていればわかるのですけど、モチーフを見ないで自分が描いている絵だけを見て描いていると実際の影とは違う形の影を描いてしまいます。
影があるから形がわかる
天井から光が当たっている場合の自分やモチーフの影はわかりやすいですが、では、他に影はどこにあるでしょう?
茶色のぬいぐるみは茶色一色なのに手や足の形がわかるのはなぜでしょう?
絵では形を描くのに「輪郭」を描きますが、実際のモノや私たちには輪郭はありません。
じゃあなんで茶色一色のクマの形がわかるのかっていうと、おおざっぱに言うと陰影があるからですね。
顔の下に影ができるから顔の形がわかる
腕の下に影があるから腕の形がわかる
足と足との間に影があるから足の形がわかる
っていうように、もしも陰影がなかったら、茶色いクマはただの茶色いカタマリ??
ぬいぐるみの縫い目とか毛並みとか、いろいろな要素で形がわかってくる部分もあるとは思いますが、もしも影がなかったら一色の物体は限りなく一個のカタマリになってしまうのではないでしょうか?
子どもたちに「影はどこにあるの?」と質問すると、モノの下、以外にどこにあるのかわからない場合があります。
あるのが当たり前過ぎて、影についてそうそう日常生活の中で考えることってないですからね(^^
クマの頭の下にも影はあるよね
腕と体の間にも影があるよね
あ、耳の付け根にも影があるね
ちなみに、小学生は3年生くらいから理科と社会が始まって、理科で太陽の光とか影の学習をしている方が、影についての理科はしやすいですね(^^
まとめ
静物画を描くときの影は、
- ます影がどこにあるのか認識してもらう
- 実物の影の形や強さをよく見て描く
- 光と影によってモノの形がわかる(影は形あるいろいろなところにある)
光や影って地球上で生きている私たちに取って当たり前過ぎて、絵に描こうと思って改めて考えてみると案外難しいもの。
意識してみればあちこち影だらけ。
なぜならば光があるか。
真っ暗闇だったら影はできない。
360度光ばかりでも影はできない。
光と影が私たちを形作る。
なんだか人生のようじゃ(笑
これからの未来を生きる子どもたちが、光ある道をあるいていけますように☆
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