教室ノート〜絵や工作が上達するためのヒント&オススメ工作など♪

子どもが静物画を描く流れとポイント

絵画教室あとりえ おーぱるでは、絵画の分野のカリキュラムは

  • よく見て描く
  • 生活の様子を描く
  • 想像の世界を描く

という、主に3つの分野に分けて取り入れています。

こういった、子どもたちが絵を描くことが上達するような内容プラス、絵本を作ったりカレンダーの絵を描いたり、工作をしたり…

ということで、年間でバランスよくいろいろな体験をしてもらえるように考えております(^^)

さて、今回はその中から「よく見て描く~静物画」を描くときのアドバイスを書いてみたいと思います☆

ここに書く内容は、私が絵画教室をやっている中で感じたこと、子どもたちに知ってもらうと絵を描くことが

好きになるのではないかな、って思ったことなどを書いております。
いろいろな考えの方がいらっしゃると思いますが、違う考えの方を否定する内容ではありません。
自分とは違う意見を不快に感じる方は、そっとページを閉じてくださいね(^^

静物画って何?

子どもたちに静物画を描いてもらうときは、まず

静物画とは?

っていう説明からスタートします。

「せいぶつ」= 生物

では、ありませんよー。

漢字で書くと

静物

しずかなもの、って書きます。

静かなものとはおしゃべりしたり動いたりしないもののことです。

「○○ちゃんは静物かな?」
「○○ちゃんは生物だよ!」
「じゃ~テマリちゃん(あとりえおーぱるがある場所で飼っている猫)は?」
「テマリちゃんはうるさいよー!全然静かな物じゃないよ!」

そう、○○ちゃんもテマリちゃんも生きている生物だよね。

…って、お決まりのつかみでも、盛り上がってくれる子どもたち(笑)

じゃあ、静物は?っていうと

お花、ぬいぐるみ、花瓶、食器、果物や野菜…

って感じであげてもらいます。

モチーフを選ぶ、並べる

静物が何かわかったところで、教室内にあるモチーフから描くものを選びます。

初めて描くこの場合は私が選んでセットしておきますが、子どもたちは自分で選んで描きたがります(^^

モチーフを自分で選びたい
自分で選んだものを描く方が楽しい

ってことなら、ぜひ自分で選んでいろいろセットしてもらいましょう(^^)

ご自宅で静物画を描く場合は、ご家庭にあるもので大丈夫です。

  • 大きめなもの
  • 中くらいのもの
  • ちいさいもの

といった感じで、

メリハリをつけて、いくつか選ぶと良いと思います。

選ぶのは好きなもの、描きたいもの、ってことでいいのですけど、もしもなかなか選べないって場合は、ちょっとしたストーリーを設定してみるのも良いと思います。

クマのぬいぐるみの朝ごはん

クマのぬいぐるみ + コーヒーカップ + りんご…

とか

クマのぬいぐるみ + お皿に乗せたパン + コップに挿した一輪の花…

みたいな感じです。

描くモチーフが決まったらモチーフの下に敷く布も選んで、布の上にもをセットしましょう。

構図を決める

描くものが決まったらまずは「構図」を決めます。

構図っていうのは子どもたちに簡単に説明すると、「画用紙全体の、何を・どこに・どれくらいの大きさで描くか」ってことです。

子どもっていきなりクマの目玉から描き始めて、だいぶ描き進んでから

「こんなに小さくなっちゃった」
「リンゴを描く場所がない」

なんていいだすので、最初に

「何をどこに描くのか?」
「どれくらいの大きさで描くのか?」

決めておくことで、本人が描きたい作品に近づけることができます。

構図を決めるポイントとしては

小さくならないこと

大人もなんですけど、普通に描くと小さくなる傾向があります。

画用紙の真ん中にモチーフがちいっさくこじんまりと描かれ、周りは背景色ばかり…

って絵よりも、画面にはみ出さんばかりに大きく描くくらいのほうが、まったく同じように描いても上手な絵に見えることが多いです。

なので、構図を決める段階で大きく描けるように構図を決めましょう。

構図は、何をどこに、どれくらいの大きさで描くのか、画用紙に薄い線で描きます。

下描きをする

構図を決めたら鉛筆で各モチーフを描きます。

ポイントとしては最初から鉛筆の濃い線でしっかり描きすぎない方がいいです。

なんでかっていうと、一回でバッチリ描けることは少なくて、子どもたちは試行錯誤しながら

もうちょっとこうした方がいいかな?
座っているぬいぐるみの足の形は?

って、消しゴムで消しては描き直します。

そうすると画用紙がボロボロになったり、不要な下描きの線が消えずに残ってしまったり…

ということになるからです。

絵の具で着色する

あとりえおーぱるでは、想像で描く場合などは細かい部分に色鉛筆を使ったり、クレヨンで描いた上から絵の具で塗ってはじかせたり、時にはキラキラマーカーを使ったり…

といった具合に画材を混合して使う場合がありますが、静物画のときは全て水彩絵の具での着色です。

パレットには全ての色を出します。

え~、この色は使わないんじゃない?

って色もあるかもしれませんが、混色に使ったり、思いがけないところに思いがけない色が必要になる場合もあります。

あと、何より、子どもだけでなくて大人もですが、五色しか出していないと五色だけで、7色しか出していないと7色だけで、描こうとする傾向があるからです。

なので、最初から豊富に色を出しておくことが、色彩豊かな作品を描くコツの1つ、なのです。

特に静物画などの場合は、モチーフの色を表現するのに混色が必要になります。

クマのぬいぐるみは黄土色っぽいけど、黄土色がないから黄色で塗っちゃおう

じゃなくて

黄色と茶色混ぜるとできるかな?

とか、

このカップの色は抹茶みたいだな。
でも、抹茶色なんてないから普通に黄緑で塗っちゃおう

じゃなくて

黄緑に茶色を少し混ぜてみよう

って感じで、いろいろな色が必要になるんですね。

あと、絵の具液の濃度は濃くしすぎないようにしましょう。

絵の具液の濃度についてはこちら

絵の具液の濃度が濃すぎると、せっかく頑張って描いた下描きの線が塗りつぶされて、着色しづらくなります。

着色の順番としては、モチーフから。

モチーフの中のどれからぬろう?って思ったら薄い色、明るい色から塗ります。

とはいえ、塗る順番がきっちり決まっているってわけじゃないので、この部分は今塗ったばかりで乾いてないから次はここを塗ろう、とか、臨機応変に着色していくのも無駄な時間をかけずに仕上げるコツかな、って思います。

ただ、暗い色を最初に塗ってしまって、その色のすぐとなりに明るい色を塗ると、あとから塗った明るい色に暗い色が混ざって汚れる場合があります。

なので、順番的には明るい色、薄い色の方から先に塗った方がいいのです。

といった感じで着色していき、完成です。

最後に

陰影は~とか、ガラスはどうやって表現するの?とか、重なり合う部分の着色は?
とか、細かい技術的なことはあるのですけど、今回は静物画を描く流れとともに、要所要所のポイントをお伝えしました。

今回書いた内容は、当教室で静物画を描くとき、を参考に描いています。
学校や他のお教室とは違う場合もあるのでご了承くださいね☆

静物画って何?
そもそもどういう流れで描くもの?

…って疑問に思われた方のご参考になれば幸いです(^^

 

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